欧州の想い出 「買う」 -Day 4-

欧州旅の4日目はひたすら移動である。

2泊3日お世話になったHampton by Hilton Waterlooをチェックアウトし、同じくヒースロー・エクスプレスにてヒースロー空港へ。

ヒースロー空港からは12:05発フランクフルト行のルフトハンザ航空LH905便に乗る。

さすがに海外to海外の移動ということや、Top Gearでは散々ヒースロー空港の悪評を聞いてきただけあり、かなりの余裕を持たせて空港に到着した。
なのだが、拍子抜けするほどスムーズであり、イギリス最後の買い物タイムとなる。

ヒースロー空港の中には「Thomas PINK」というロンドンのシャツメーカーのショップが入っている。

PINKは1984年創業と比較的新しく、日本には正規輸入されていないブランドだ。
実は昨日もJermyn St.でも店の前を通ったのだが、私が愛読するファッション系のブロガーの方がPINKのシャツを複数所有しており、かなり前から気になっていたブランドなのだ。
一度はスルーしたもののやはり心残りがあり、ヒースロー空港の中に出店されていたことや搭乗まで時間があることもあり、これも何かの縁だと思いPINKのショップへ。

店員が先客の接客中で取り込み中のため、一通り店内を見渡して目星を付けて、あとは試着待ち。私はサイズが15(38)か15 1/2(39)なのだが、メーカーによってここらへんのサイズ感が微妙なのだ。
結局試着の結果、15(38)でパーフェクトフィットだったので購入。なんとなく以前から憧れていたPINKのシャツである。

店員さんはとても親切な方で、「3日間の滞在じゃ短すぎてロンドンを楽しめないよ!」と言われたが、その通りだと思う。
それにしても、我々は異国のアジア人の若造であるが、ロンドン滞在中に接した人たちは皆親切で嫌な思い一つしなかった。たまたまなのか、そんなもんなのか、観光客だからなのか、はたまた我々が気付いていないだけなのかは知らないが、いずれにしても楽しい時間を過ごすことが出来たのでOKだ。

さて、購入したシャツ。
ブルーの素地にトリプルオルタネイトストライプ、フレンチフロントのクラシカルなスタイルに、カフスはシングルボタンでラウンドとバレルを組み合わせたような感じ。
フォーマルな場面がほとんど無い私は基本的にカジュアルに着ることが大半なのだが、カジュアルシャツは好きじゃない。あくまで”ドレスシャツをカジュアルに着る”というのが自分の好きなスタイルなのだ。
それにしても、なかなか良いじゃないか(嬉)

紙袋はなぜかPINKのロゴが反転しており、中のシャツを包んでいる布袋のロゴは反転していない。
理由は不明だが、こんなところにもセンスを感じさせる。


ところが、ここからは残念な話。
この記事を書いている2022年3月時点で、Jermyn St.のフラッグシップストア含め、Thomas PINKは完全にクローズしてしまったらしいのだ…。
どうやらCOVID-19の影響とのことで、一流のシャツメーカーにも関わらずこんなにも影響が出ていることに衝撃を受けた。
もともとLVMH傘下だったこともあり、なんとかブランド自体は存続出来ているようなのだが…。
もちろん、私が当時購入したヒースロー空港店も全て閉店していた…。

このシャツは思い出の品ということもあるのだが、そういう背景もあり勿体無くてどうしてもなかなか着ることが出来ていないのだ。

ほとんどシャツの話になってしまったが、予定通り無事にフランクフルト空港に到着後、レンタカーを受け取る。
ドイツといえばやはりアウトバーンの国、車を借りるのが正解である。

車種はルノー カジャールで、借りる際の友人S氏の失言(?)があったものの無事受け取り、走り出す。
まぁこの車が前評判通り(?)イマイチで、どうも100km/hを超えたくらいからハンドルが妙な振動を起こすのだ。ホイールバランスなのか、アライメントなのかわからないが、うーむ。

フランクフルトからは一直線で宿のあるニュルブルクリンクへと向かうのだが、宿周辺は食事出来る場所が限られているため、途中のサービスエリア的な場所で食事。

茶色一色のジャンキーな食事だが、すっかり慣れてしまったな。それに、欧州では日本と異なり、レストランでコカ・コーラのペットボトルが買えるのが嬉しい。日本ではコップで出されるのが一般的なので、飲み切るしかなくて困るのだ。

SAで食事を済ませてからは、S氏からO氏にドライバーチェンジ。
O氏は久々のMT車であることに若干の苦戦しつつ、あまりの速度レンジの違いや100km/h制限の道に突如として現れるヘアピンコーナーに困惑を見せつつも、無事に宿に到着。

今宵の宿は「Dorint Am Nürburgring Hocheifel

しかしながら、ニュルブルクリンクは冬季休業期間。あまりにも閑散としており、静かな到着となった。

(続く)

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