北海道定点観測ツーリング 2日目

フェリーのランプゲートが開くと、濃いブルーの空が広がっていた。

昨年7月に訪れたときは、この時間(4:30)でもかなり明るいのだが、9月の小樽の日の出は5時過ぎとなり、日出前の言葉で形容し難い美しい世界が広がっている。

セブンイレブンで朝食を食べ、いつも通りオロロンラインの北上を始める。

キリッと張り詰めるやや冷たい空気の中、暖気もかねてクルージング。
この心地よさは何なんだろうか。

石狩に入れば時折日本海が姿を現す。今日はずっと日本海と一緒だ。

望来の坂で停車し、今年も北海道へ帰って来られたことを噛みしめる。

そしていつもの増毛のセイコーマートに立ち寄り、ホットシェフのおにぎりを食べるのだ。

毎年同じルートをトレースすることは冒険心が無いように思わなくもないが、何度も訪れることで見えてくるものもあるってもんだ。

とりあえず、今年もセイコーマートのおにぎりは相変わらずの美味しさだ。

昨年はCOVID-19の影響で閉鎖されていた望洋台へ立ち寄ろうとリベンジを試みたのだが、今年もゲートは閉鎖されたままだった。

仕方がないので、道の駅 おびら鰊番屋へ立ち寄った。

天気は素晴らしく晴れ渡り、日本海も青く輝いていた。素晴らしい。

上の写真は旧花田番屋。
と言っても紹介するほどの情報は無く、何度か立ち寄っている道の駅なのに内部を見学したこともない。(そもそも出来るのか?)
いつも急ぎ足なんだろう・・・

ところで、その昔この裏手を国鉄羽幌線が通っていたそうな。
今でこそ交通手段としては全く役に立たない北海道の鉄道網であるが、人々の足となっていた時代が確かにあったわけだ。

その後は甘海老ののぼりに惹かれつつも羽幌を通過し、初山別にある「みさき台公園」へ。

遠く海上には利尻富士が浮かんでいた。

みさき台公園はかなり広々とした公園で、キャンプ場やレストラン、天文台も併設されている。
中でもゴーカートコースがあったので興味がわいて向かってみたものの、休業中だった。
まあ休日に札幌近郊の人たちが家族で出かけるにはちょうど良いのか、なかなかに賑わっていた。

国道を離れ、内陸側の広域農道と沿岸の農道をめぐり、道の駅 てしおへ。
カメラを2台にスマホまで持っているのに写真が1枚も無いのは疑問だが、小さな食堂で天塩名産のあさりラーメンを昼食にいただいた。

そしてオトンルイ風力発電所。

28基もの風力発電が一列に並ぶ光景は日本最北端に向けた玄関口だ。
しかし、2023年頃から建て替え工事が始まるとのこと。
現在のものより大型になり、数は現在の半数以下になるそうだ。

この印象的な風景を求めてここまで来る人は少なからずいるだろうし、自分もその一人だ。
しかし、建て替え工事は近年の再生可能エネルギーの導入・普及に向けて必要な施策であり、電気に頼って生活するのであれば避けられないこと。
この風景が失くなるのは正直に寂しいと言わざるを得ないが、電気を大量に使って生活している以上、文句を言う筋合いはない。
そういう時代なのだ。

サロベツ湿原センターへ向かう。

湿原の中を少し歩ける小道が整備されているのがだ、昨年来たときは歩かなかった。
若干の心残りで1年過ごしたので、今回は1周歩くことにした。(と言っても30分程度だ)

小道はきれいに整備され、遥かに広がるサロベツ湿原と遠くに利尻島。
まさに最高の場所だ。

そしてノシャップ岬。

夕暮れ時となり観光客の数はまばらで、あきかわ屋も閉店時間を過ぎ、今年はソフトクリームを食べ損ねてしまった。

日没時刻も近付いてきたので、夕日が丘パーキングで日没を迎えることにした。

今日が日曜日であることもあり、駐車場は大混雑だった・・・
それでもなんとか駐められたので、ここで1日を終える。

少々人が多かったのだが、それでもこの自然美を前にすれば心も澄み渡るってもんだ。

日没を見届け、稚内に向けて車を走らせた。

3日目へ続く。

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