北海道グランド・ツーリング 3日目

北海道グランド・ツーリング、3日目。(2日目はこちら)

今日は低気圧の影響もあり、雨予報だったが、朝起きてみると辛うじて天気は持っている。

宗谷岬を道道1077号線を使ってショートカットし、向かった先は猿払村道エサヌカ線。

「滑走路か?」と勘違いしてしまいそうなくらい、遙か先まで直線が続いている道。

そして「滑走路」の終点からほど近い、クッチャロ湖に寄ってこれからの予定を考える。

さて、このままR238をオホーツク海沿いに南下するか?
いや、それじゃあつまらない。何がつまらないって、北海道で国道をダラダラ走っていては勿体無い。
気象情報を見ると、どうやら内陸部は少し晴れていそうだ。
ならば、内陸を走ろうじゃないか!

そうと決まれば、浜頓別からR238に別れを告げ、R275へと走る。

この判断は大当たりで、重い空を抜けると、晴れ間が見えてきた!

中頓別へと入ると、戦闘機の姿が見えてステアを切る。

F-104J ジェット戦闘機
「スター・ファイター」の愛称でその名を轟かせた戦闘機の1機が、こうして中頓別の公園に眠っている。
経緯を調べてみたところ、千歳基地を基点とした第二航空団から譲り受けたそうだ。

蒸気機関車 49648
こちらも同じ公園内に展示されているものだが、驚くほど保存状態が良い。
それもそのはず、この時に訪れていたのはボク1人だが、写真のように1人の整備士さんが塗装をしていた。
それによってこの漆黒のボディを維持出来ているのだろう。
さすが北海道だけあって、スノウプラウもしっかりしたものが付いている。
この車両は生涯で244万kmもの距離を走行したらしい・・・

ほどなくして道道120号へ入る。

道道120号→道道49号と抜けて雄武町に向かったが、これらの道は交通量皆無!
まあ、今までも交通量なんてほとんど無かったのだが、ここは”全く”無かったのだ。
先行車どころか、対向車すらいない!
おまけに適度なワインディング・ロードとなっており、3速と4速を行き来しながら夢中で駆け抜けた。
いや〜、やはり青空は最高!

雄武からR238に出て、道の駅おこっぺで小休止。

雨のち曇りの予報が快晴となり、青空が気持ち良いので散策するとこんなものを発見。

キハ22なのだが、1両が宿泊施設、もう1両が休憩所となっている。

宿泊用車両は、なんと無料だそうだ。
畳が敷いてあり、布団があるだけの簡素なもので本当にただ寝るだけ。
それでも、無料というのは凄い。
道の駅なのでトイレに困ることもなければ自販機もあり、おまけに近くに公衆浴場もある。
貧乏旅行には最適。さすが北海道は旅人天国だ。

さらにR238の旅は続き、道の駅オホーツク紋別へ。

「なんじゃこりゃ!?」
何の意味があるのかわかりませんが、高さ12mのカニの爪・・・
思わず、Zを停めて写真を撮ります(笑)

再びR238をオホーツク海に沿って走り、続いて訪れたのはコムケ湖。

静かな湖面。とても大きな湖で、カルデラ湖とはまた違った美しさを持っている。

続いて、サロマ湖。

こちらはめちゃめちゃ大きい。一瞬海かと思ったほどだ。
調べてみたら、北海道内では最大、日本でも琵琶湖、霞ヶ浦に次いで3位の面積だそうだ。

そして、目的の能取岬へと向かう・・・

〜美岬へのアプローチ〜

能取湖をグルっと周り、道道76号線に入る。
通称「美岬ライン」
その名の通り、美しい岬に向かって走る。
遠くに望むは「能取岬」
さぁ、美岬へ。
感動のアプローチだ・・・

森林の中を抜けると、そこに広がるのはオホーツク海に向かって緩やかに下る一本の道。
さて、この美しさをどう言葉で表現しようか。
詩人でもない凡人のボクには、もはや不可能ではないだろうか。
ただただ、感動が待っているのだ・・・

いろんな方の旅のブログで紹介され、絶対に訪れたいと思っていた能取岬。
そのために、200km以上も遠回りしてここを訪れたのだ。
回り道も良いものだ。旅とはそういうものだろう。

草原に中にそびえ立つ、白と黒の灯台。
海からの風は強く、草木が波のように靡いていた。

そして、能取岬を後にする・・・

夕暮れが空を染め始めていた。
ここはなんて美しいのだろう・・・
また来ると誓って、岬を後にした・・・

〜日本一のサンゴ草群生地〜

能取湖は、日本一のサンゴ草群生地として知られている。
丁度9月の上旬、サンゴ草は真っ赤に染まる。

卯原内にあるサンゴ草群生地。
能取湖には何ヶ所かこのような群生地があるが、卯原内を訪れてみた。

日は暮れ始め、空は暗くなってくる。
しかしそれでも、赤く輝くサンゴ草の美しさには驚く。
観光バスも去り、この場で1人となった。
見下ろす紅葉も悪く無い。

残念ながら、以前に比べたら大分数は減ってしまったらしい。
それでも、地元の人たちの努力によってここまで復活したそうだ。

さあ、今日の旅も素晴らしかった。宿へ向かおう。120km先の宿へ・・・

4日目へ続く・・・

BGM : Peter Bradley Adams-The Longer I Run

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